理事長ご挨拶

気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第5次評価報告書によると、人類の活動に伴うCO2などの温室効果ガスの大気中の濃度上昇が20世紀半ば以降に観測された地球温暖化の最も有力な要因であった可能性が極めて高いとされており、地上の世界平均気温が上昇するにつれて、今世紀末までに極端な降水がより頻繁となる可能性が高いことなどが報告されています。
そこで、地球温暖化対策として国内のみならず世界全体として大幅なCO2削減が急務となっています。国際エネルギー機関(IEA)や(公財)地球環境産業技術研究機構(RITE)等のシナリオ分析によれば、長期的に大幅なCO2の削減を実現するために、発電部門や産業部門におけるCO2回収・貯留(CCS)は非常に有力なCO2削減技術として期待されています。 

このようにCCSは地球温暖化対策上の重要な技術として国内外に認識されており、本格的な研究が2000年から始められ、RITEが世界初となる陸域での帯水層へのCO2貯留である長岡CO2圧入実証試験を行いました。また、2016年春からは日本CCS調査(株)が事業主体となり、年間10万トン規模のCO2を苫小牧沖の海底下の帯水層に圧入する大規模実証が開始されています。
しかし、実用化に当っては、安全かつ大規模・効率的なCO2地中貯留技術が不可欠であります。
二酸化炭素地中貯留技術研究組合では、CCSの実用化に向け、我が国の貯留層に適した実用化規模(100万トン/年)でのCO2地中貯留技術を開発するとともに、CCSの社会受容性の獲得を志向した研究開発を行っています。
皆様方からのご支援を頂きながら鋭意取り組み、地球温暖化対策としてのCCSの実用化に寄与して参りたいと思いますので、引き続き、皆様方のご支援、ご協力をよろしくお願いいたします。

理事長 山地憲治