CO2地中貯留技術事例集

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技術組合では、CO2地中貯留技術の事業化に向けて、貯留層の総合解析評価、光ファイバーを用いたCO2モニタリング技術、社会合意形成手法などの開発に取り組んでおり、これまでに得られた知見および成果、またCCSプロジェクトの技術情報、事例をCCS事業者が参考にできる「CO2地中貯留技術事例集」にまとめました。カナダQuest、ノルウェーSleipnerなど大規模CCSプロジェクトにおける事例の他、国内で実施された「二酸化炭素地中貯留技術開発」(長岡CO2圧入実証試験(2000-2007))ならびに、「苫小牧におけるCCS大規模実証試験事業」(2012-2019)の成果も取り込んでいます。
この技術事例集は、第1章「基本計画」から第8章「閉鎖後管理」までの8つに分割されており、CCS事業の流れに沿って読みやすい構成になっています。

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CO2地中貯留技術事例集

  • 資料説明
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  • 第1章 基本計画

    「基本計画」は、CCS事業の全体像が把握できることをねらいとし、CO2地中貯留事業の実施スキーム、事業実施計画の他、関連法規、経済性、不確実性、リスク管理、社会受容性を含む重要な要件がまとめられています。

  • 第2章 貯留サイト選定

    既存の地質情報に基づいて、CO2の貯留サイトとしての要件を満たした候補サイトを選定します。情報が十分ではなく、貯留能力、安全性、経済性に不確実性があるため、複数の候補サイトを選定する必要があります。

  • 第3章 サイト特性評価

    選定された候補サイトについて、貯留サイトとして詳細な評価を実施します。地質モデルを構築し、貯留可能量評価、地質的観点からのリスク評価、圧入仕様検討を実施します。また、施設の概念設計を行い、経済性に関する概算評価も実施します。

  • 第4章 実施計画

    決定された圧入サイトについて、具体的な実施計画を立案します。 事業概要、スケジュール、CO2輸送・坑井掘削・CO2圧入・モニタリングおよびサイト閉鎖後の責任移譲に関する計画のほか、経済性、リスク管理、社会受容性の要件について記述しています。実施計画策定後には、最終事業投資判断を行います。

  • 第5章 設計・建設

    CO2輸送施設およびCO2圧入施設、モニタリング関係施設の詳細設計と建設を実施します。建設後には、設計通りにCO2が圧入井に到達できているかの性能検証を行います。また、国内外CCSガイドラインおよび関連法規を参考に、作業実施上、必要となる手続きの事例も併せて紹介しています。

  • 第6章 操業・管理

    実施計画に従い、圧入操業を実施します。圧入されたCO2の分布状況や、貯留層の圧力変化をモニタリングし、CO2挙動予測との乖離がある場合は地質モデルを改良し、CO2長期挙動予測の高精度化を図ります。また、CO2漏出モニタリングも実施します。

  • 第7章 サイト閉鎖

    CO2圧入終了後、圧入井を廃坑し、閉鎖後モニタリングに必要な施設を除き、圧入施設および輸送に関わる設備を撤去します。サイト敷地は現状復帰の上、所有者に返還されます。

  • 第8章 閉鎖後管理

    サイト閉鎖後は、CO2挙動把握および漏出監視を目的としたモニタリングを継続実施します。その期間は法規制によって定められますが、一定期間のモニタリングにより、安全性が確保された後に、サイト管理責任は公的機関に移管されます。